ビームス別注ショット ライダース
昔からWネームとかショップ別注とか、限定100とか、そういう言葉に弱い。
出崎統の名作、宝島の中で「もし黄金より泥のほうが少なかったら、人は一片の泥のために命を懸けるだろうさ」
と言うようなセリフがあるが、
人間と言うものは希少性という言葉にくすぐられる生き物のようだ。
しかしながら、限定と謡っていようがいまいが、
世界は有限、
この世にあるものは、全て限定品な訳です。

例えば、売れない作家のハードカバーなんて、同人誌作家よりも発行部数が少ない等ザラなので、
どれも希少で価値があるはずなのだけど……
そのほとんどは、3年以内にブックオフの100円コーナーに並ぶ事になる。
話がそれましたが、僕らが好んで買う服は、基本的に好事家向けのものなので、数は少ないです。
ヤフオクで10万越えのプレミアついた東洋スペシャルスカジャンは「限定500」を売りにしていたわけだけど、
僕等の好きなジャンルの服で500着も作られるものは滅多にないわけです。
マッコイとかの革ジャンは、1ロット300位と言う話を聞いたことがあります。
そういうわけで限定や別注と銘打っていようがいなかろうが、どれも希少であり、
限定と銘打ってない方が少ない数しか作られてなかったりする事態もあるわけです。
僕らは実体の伴わない言葉に踊らされているという訳なのです。。
が、それでも、別注品や限定品になぜ惹かれてしまうかというと……
それは、その言葉のもつ”イメージ”に吸い寄せられるんです。

はっきし言って、世の中、全てイメージで決まります。
イメージを支配したものが勝つ。
勝利したものは全て、イメージコントロールが巧かった(それが無意識的であれ)といっても過言ではないです。
中身が大事だとのまう人もいますが、
結局は「誠実そう」とか「マジメそう」と、イメージを求めているわけです。
REAL McCOY'Sという「本物を追求する」という事を理念においたブランドを僕は愛しています。
が、正確に言うならば「本物を追求しているイメージをわかりやすく演出してくれている」から、
僕は好きなのだと思います。
イメージと実態が同じかどうかはそれほど問題ではないし、
またそれを一致させる必要もないことだと思っています。
例えば、フェロモンムンムンの色っぽいオネエサン、
彼女がすごくSEXが好きで経験豊富かというと以外とそうでもなくて、
20台真ん中で30人以上経験がある子は、
少し地味目のチョイブスが多いです。
でも、実際に色ごとが得意な人よりも、
色気のある人の方がそそられるじゃないですか。
”気”がね、重要なんじゃないですか。
ananの抱かれたい男ランキングに君臨し続けるキムタク、
彼の演じる役柄は小年ぽさを残しつつ、がむしゃらに無手勝流を貫き、
飄々と生きるモテ男風に描かれています。
が……実際職場にあのタイプがいたら、ウザイし、以外と女のコからは嫌われると思います。
自分の世界を持つ男がカッコイイというのは、オタクやマニアを救うための幻想です。
協調性のない人間や自分勝手な人間で、本当にモテてる人には会ったことないです。
まあ、それが経済効果を生むくらいのクオリティのある自分の世界なら、ある種の魅力になるかもしれません。
けれども、先月デイトナで所ジョージが言ってた事を「持論」として語る程度では、誰もついてこないと言うわけです。
一定以上のルックスと、
嫌味のないファッションセンス(コダワリよりもある程度、流行を押さえて、
そこそこいいモノを着る)と抱擁力と誠実さ、
そして集団の中で、ある程度認められる位置にいること
(女性は強いオスを求める傾向が強いので、リーダーとしての資質に敏感ですね)の方が、
絶対的にモテ の条件なのです。
では、ブラウン管の中のキムタクはなぜに、カッコイイのかというと、
それは”みんなの求めるカッコイイというイメージをいいバランスで表現してる”からなのです。
その、イメージを操り、表現する能力こそが才能なのです。
そういう訳で、ビームス別注、ビリー監修の、ショットのライダースも、イメージに操られて買ったものです。

灰色のライダースはブラックジーンズと相性がいいし、
ウエストベルトがWピンだったり、エボレットのスターが2つあったり、
レギュラーにない面白いデティールは満載ですが、
たぶん、トリプルネームの別注品でなければ、買わなかったと思います。。

昔、中田商店で、2万円でショットの灰色のライダースが投売りされてた時も……買わなかったし。。。
ビームス別注との違いは、前述したウエストベルトと、エボレットのスターの数だけなのですが。。。
もし、中田にあった灰色ショットとビームス別注がデザインが逆だったとしても、僕はビームス別注を買っていたでしょうね。
今回僕が、コレを購入するにいたった理由は、おもに名前とそこからもたらされるイメージの問題です。
いろいろな意味で灰色のライダースなわけなんですよねぇ〜

このところではVANSON*ジュンヤのコラボとかが有名ですが、
ユナイテッドアローズもショットに別注かけてるし、割とそそられるコラボが多いです。
ただ、REAL McCOY'S&APEとか、REAL McCOY'Sとモードよりのアパレルとのコラボは、あんまり興味ないです。。
なぜかと言うと、この二つは「流行を作り出す」と「古きを追いかける」と、
立ち位置こそ間逆ですが、基本的には同じ種類のブランドであるので、
その二つを掛け合わせる事で、
特に新しいものが産まれるとは思えないんですよねぇ〜
実態よりもイメージが大事とかきましたが、
それは、イメージを世間で思われているほど薄いものと思っていないからというのが大きいです。
イメージを操作するのも難しい作業であり、
その幻想を形作る才能と労力は、
時に本物を形作るよりも多大なエネルギーを要するものだと思っています。
最後に一応念のために書いておきますが、
ここで挙げたブランド名は「幻想」だけのものではなく、
実態もある優れた商品を作っています。
ただ、世の中、ある程度お金をだせば”実体のある優れたモノ”はいくらでもあるわけです。
その中で、勝利者となっているものとそうでないものの差は
「優れた商品(存在)であるかどうか」よりも
「他と一線を引いて優れていると、幻想を持たせることが出来るか」
と言うことが大事であり、
また、幻想に酔うということも、楽しくて幸せなことであると言うことなのです。
PS 3丁目の夕日のヒットで、少し昭和ブームもあり、あのころの家庭を古きよき時代的に表現されることもありますが……
アレは父権に幻想があったからこそ成立していたんですよねぇ〜